PC・モバイル(スマホ)混合ブラウザシェアランキング 2015/6

ニュースでブラウザのシェアの情報を見ることがありますが、PC・モバイルと別れているため、全体を100にした場合の割合が計算できません。
今回は、自社で運営する日本国内向けサイトのAnalyticsから、全体を100としたブラウザのシェアを調べてみました。

2016年8月22日追記 2016年版を追加しました。

全ての数字は、全体を100%とした場合のパーセンテージです。
例えば、「iOSのSafariの最新(8以上)」の27.95は、iOS+Android+PC+Macの全ブラウザを100とした場合の割合です。よって、
iOSのSafariの計 = iOSのSafariの最新(8以上) + iOSのSafariの8未満
となっています。

OSブラウザバージョンサイト1サイト2
iOS46.2834.79
Safari42.0231.73
最新(8以上)27.9520.49
8未満14.0711.24
Safari (in-app)3.652.65
Chrome0.60.4
最新(42以上)0.430.36
42未満0.170.04
Opera Mini00
Android35.1225.5
Android Browser18.7613.93
4以上18.1913.65
4未満0.570.28
Chrome16.1411.38
最新(42以上)3.983.09
42未満12.168.29
Firefox0.090.05
Opera+Opera Mini0.10.04
Windows17.3136.81
IE11.6828.06
11.09.3320.38
9.00.952.88
8.00.72.88
10.00.531.42
7.00.130.4
6.00.040.1
Chrome3.766.59
最新(42以上)3.576.27
42未満0.190.32
Firefox1.691.98
最新(37以上)1.61.79
37未満0.090.19
Opera0.110.11
Safari0.020.02
Mac1.032.65
Safari0.661.8
最新(8以上)0.220.65
8未満0.441.15
Chrome0.230.53
Firefox0.140.31
Opera00

シェアは実際にAnalyticsのデータから調べています。
期間は2015年5月22日~6月21日で、サンプル数はサイト1は69万セッション、サイト2は15万セッションです。いずれのサイトもレスポンシブウェブデザインによりスマホレイアウトに対応しており、また日本語の日本国内向けのサイトです。サイト1は比較的スマホユーザーが多く、サイト2は比較的PCユーザーが多いサイトです。
シェアが少ない一部のブラウザはバージョン別に表記していません。

ブラウザシェアランキング

  • iOSのSafari
  • WindowsのIE
  • Androidの標準ブラウザ
  • AndroidのChrome
  • WindowsのChrome

ただし、4位までのシェアが10%を超えて抜けているため、iOSのSafari、WindowsのIE、Androidの標準ブラウザ、AndroidのChromeの4つがブラウザ四天王という感じです。
四天王の合計シェアは85.1~88.6%に上ります。

バージョン別ブラウザシェアランキング

  • iOSのSafari8
  • WindowsのIE11
  • Androidの標準ブラウザ4以上
  • iOSのSafari8未満
  • AndroidのChrome42未満

CSS視点での分析

あるスタイルを使用したとき、そのスタイルが見れないユーザーが実際にはどのぐらいいるのかを調べてみました。全てIEに関するデータです。
rgbaで指定した色・box-shadow・border-radius・backgrond-size・一部の疑似クラスはIE8以下が未対応ですが、多くても3.4%と95%以上のユーザーは見れます。
animation・text-shadow・gradientは上記にIE9を含むため、サイトによっては1割ほどの人が見れない可能性があります。
display: inline-blockに未対応のブラウザは0.5%と極小です。

表示・表現されないCSS対象ブラウザ影響範囲(対象ブラウザシェアの合計)
rgbaで指定した色
box-shadow
border-radius
background-size
疑似クラス:last-child、:fist-of-type、:last-of-type、:nth-child、:nth-of-type
IE6~IE80.9~3.4%
animation
text-shadow
gradient
IE6~IE91.8~6.3%
border-imageIE6~IE102.4~7.7%
display: inline-block
疑似クラス:before
IE6~IE70.17~0.5%

ベンダープレフィックス視点での分析

ベンダープレフィックスに関する記事のところで説明した内容です。
一見、ベンダープレフィックスを何もつけなくても、95%ぐらいの人には問題ないようですが、そもそも古いIEでは未対応のスタイルがあるため、上記のシェアが加算されます。
例えば、
box-shadowだけを指定した場合は約90%のユーザーをカバー、
box-shadow/-webkit-box-shadow/-moz-box-shadow/-o-box-shadowとした場合は約95%のユーザーをカバー、
という見込みを立てることができます。

ベンダープレフィックスの使用状況影響するCSS対象ブラウザ影響範囲(対象ブラウザシェアの合計)
-webkitを付けない-webkit-animation
-webkit-keyframes
-webkit-transform
Safari5、Android2約2%ぐらい
(iOSの8未満のうち5%をSafari5として計算)
-moz/-oを付けない-moz-○○
-m--○○
古いFirefox/Opera1~2%
(多く見積もって)

まとめ

  • スマートフォンに未対応だと、半分以上のネットユーザーに不親切ということになります。
  • ホームページを確認する際は、スマホはiPhone、PCはIE11が基本。
    用意できるなら、Android4の標準ブラウザとChromeでチェックできれば、かなりのシェア(85.1~88.6%)を網羅できます。
  • box-shadowやanimationなど便利なCSSについては、概ね95%ほどのユーザーに届けられるようになっており、方針によってはそれ以外を無視する手もあります。ただし、スマホ未対応サイトの場合はこれに該当しません。
  • ベンダープレフィックスは、面倒なら何もつけない、ちょっと気にするならwebkitだけ、悩んだら全部つける、とお好みで決めましょう。
  • 最新ではないブラウザの割合は30%ほどと思ったより多く、Macに至ってはSafari8未満が最大シェアです。一方、WindowsユーザーはIE以外は最新バージョン率が高いです。
    複数のバージョンでレイアウトを確認することはほぼ不可能なため、実質100%のテストを行うことは不可能です。
  • Firefoxはスマホユーザーがほとんどおらず、またOperaはどの端末でもシェアが極小なため、これらを無視する手もあります。

まめわざでは、スマホ対応はもちろん、webkitベンダープレフィックスを設置し、レイアウトについてはIE6までチェックしているので、かなりのユーザーに情報をお届けできます。
ホームページの作成・運用には、例えば本件のような調査・分析・検討が必要ですが、まめわざならそのような検討課題はシステムが自動で行うため、コンテンツ作成に集中できます。

2015/6/23